標題1

海外の送電線
Italy

I traveled in Italy in March, 2005. The visit ground in this trip was the Italian peninsula northern parts from Rome to Milan.
In this page, I display photographs of the power transmission lines which I photographed during a trip.
Steel towers of rare form are included in the photographs.



 イタリアへは2005年3月、パウロ二世の逝去直前に、ローマからミラノまでのイタリア半島北側半分の観光旅行に参加した。

 以下そのときに撮った写真を掲載する。

 イタリアの電力系統の電源はスイス、フランスにも求めているので、基幹系統送電線は、イタリア半島を北から南に縦断している。

 電圧は、380KV,220KV,150KV,60KV,20KVが主に使用されていると思われる。

 イタリアは日本の75%ほどの面積で90%が山間地と言われるが、その北部は大陸的で平地が多く、中部もローマからフィレンツェ地方はなだらかな平地が多い。

 したがって、送電線路の用地も比較的取得しやすいと思われ、送電線の支持物は、2回線標準形もあるが、超高圧基幹系統では1回線水平配列(えぼし形鉄塔)が比較的多いようである。

 なお、がいしは主にガラスがいしが用いられている。


目次

1.1回線水平配列送電線のいろいろ  (Waist type towers )

2.角度懸垂鉄塔  (Suspension type supports used for the horizontal angle point of the route)

3.変電所への引留鉄塔   (Dead-end type towers for Substations)

4.がいしアーム(コンパクト装柱)  (Insulator arms)

5.3導体スペーサ    (Spacers for 3 bundle conductor)

6.昼間航空障害標識(赤白標識)  ("Red and white" steel tower coat color for planes)

7.特殊設計鉄塔   (A special design steel tower)

8.鉄塔組立工事   (Steel towers under construction)

トップページに戻る元のページへ戻る


1.1回線水平配列送電線のいろいろ (Waist type towers )


 1回線水平配列・えぼし形鉄塔は、多くの電圧階級に用いられており、多くの異なる設計・形状のものが見られた。
 

<1>上に湾曲したアーム(懸垂)<単導体>

 フィレンツェの郊外で、空港近くの送電線。
 空港に近いので航空障害標識(赤白塗色)が施されている。
手前が220KV単導体送電線V吊懸垂鉄塔、後方が60KV単導体送電線耐張形鉄塔であろう。

 手前のアーム横桁材は上方に湾曲して持ち上がっているのが特徴である。

 後方の鉄塔のアーム横桁材はフラットの形状であり、架空地線用のえぼし突起のないのが特徴である。

<2>上に湾曲したアーム(耐張)<3導体>

 右写真は、上に掲げた手前側の送電線と同一のタイプ(アーム横桁材は上方に湾曲して持ち上がっているのが特徴)で、380KV3導体耐張形がいし鉄塔であろう。
 ジャンパ支持がいしは、直吊懸垂形で重錘付きてある。

<3>上に湾曲したアーム(懸垂)<2導体>

 右写真は<1>手前鉄塔,<2>鉄塔と同一タイプで、220KV2導体であろう。
 V吊懸垂形鉄塔である。
 電線支持点には、ベートダンパが設置され、架空地線には航空標識の球体標識が設置されている。

<4>シンプル・アーム(えぼし突起なし)

 <1>の鉄塔のアーム横桁材がフラット形状で、架空地線用のえぼし突起がない形状の鉄塔クローズアップ写真である。

 60KV送電線であろう。

 架空地線が径間で1条に絞られているのが分かる。

 空港近くなので、架空地線の高さを極力低くしたいための対策であろうか。

<5>シンプル・アーム

 鉄塔のアーム横桁材はフラットな形状であり、架空地線用のえぼし突起があり、遮蔽角は20〜30度程度で、日本で見られる形状に似た鉄塔である。

 110KV送電線と思われる。
 直吊懸垂形である。

<6>シンプル・アーム

 <5>と同様、鉄塔のアーム横桁材はフラットな形状であり、架空地線用のえぼし突起があり、遮蔽角は20〜30度程度で、日本で見られる形状に似た鉄塔である。

 手前が150KV、後方が60KVと思われる。
 耐張形がいし鉄塔である。

<7>深いV字窓(懸垂)

 深いV字窓が特徴の鉄塔である。
 150KV送電線と思われる。

 懸垂直吊形鉄塔である。
 アームは2こぶ形である。

 下部塔体は細く安定感がない。

<8>深いV字窓(耐張)

 同上タイプの耐張形鉄塔。

 基礎は一体型基礎のようだ。



2.角度懸垂鉄塔  (Suspension type supports used for the horizontal angle point of the route)


  我が国では、水平角がある箇所では、がいし装置を耐張形にして、懸垂がいし装置を横振れした状態ではほとんど使用しない。
  しかし、イタリアでは重角度箇所でも懸垂がいし装置を適用している箇所がある。

<1>角度箇所懸垂鉄塔(振れっぱなし懸垂)

 我が国では、右写真のような振れっぱなし懸垂鉄塔はほとんど見かけないがイタリアでは比較的多く見かけた。

 写真は、60KV級の送電線と思われるが、1回線3段アームで、振れっぱなしがいし装置の取り付け金具が、水平角度外側のアームに取り付けられている。

 我が国では、1回線鉄塔は、2段アームが多いがイタリアはほとんど3段アームであった。

<2>角度箇所懸垂鉄塔(振れ止めがいし装置付き)

 我が国では、当然耐張がいし装置にすべきような重角度箇所でも、振れ止めがいしを設けて懸垂鉄塔として機能させている。

 380KV3導体の超高圧基幹送電線であろう。
 経済的設計思想から採用しているものと思われる。

<3>角度箇所懸垂鉄塔(振れ止めがいし装置付き)

 1回線水平配列の送電線でも同様の設計を採用している。






3.変電所への引留鉄塔 (Dead-end type towers for Substations)

 変電所引き出し、引き込み箇所での引留鉄塔には、特殊なめずらしい形状の鉄塔が見られた。
 送電線電圧は60KV級と思われる。


<1>三角配列引留鉄塔

 三角配列で引き留め、左右外側相はそのまま変電所機器に引き下ろし、中央相はラインポストがいしで塔体の奥側に引き回して引き下ろしている、我が国では見られないめずらしい形状の鉄塔である。

 なお、引き下げ線ジャンパ用のがいしは、有機がいしのようだ。

<2>同上

<3>同上

 変電所引き込み、引き出し箇所。

 中央相も左右相と同一側から引き下ろしている。



4.がいしアーム(コンパクト装柱)   (Insulator arms)


 がいしアーム(腕金)を適用した、コンパクト装柱送電線を見かけた。

<1>標準形コンパクト装柱鉄塔

 220KV級コンパクト装柱鉄塔であろう。
 一見、110KV級にしか見えないが超高圧2導体の送電線である。

 径間は短めであった。
 吊りがいしはガラス懸垂がいし、支持がいしは長幹がいしと同様の圧縮力に強い特殊がいし(有機がいし?)と思われる。

 フィレンツェの市街地に近い場所で、住宅地が迫っており、用地が取得しにくい場所で見られた。

<2>コンパクト鋼材A形単柱

 郊外の宅地が点在する田園風景の中で見かけた、60KV級と思われるコンパクト装柱・鋼材A形単柱送電線。



5.3導体スペーサ   (Spacers for 3 bundle conductor)

 3導体スペーサは、三角形と星形の2種類を見ることができた。





6.昼間航空障害標識(赤白標識)  ("Red and white" steel tower coat color for planes)

 我が国の昼間航空障害標識(赤白標識)は、鉄塔高さが60m以上のものに対し、鉄塔の地際から塔頂迄の高さを奇数等分(高さによるが最小7等分)することになっているが、イタリアではアトランダムに塗色されている。

概して、電線周りだけが塗色されているようである。

塗り方は鉄塔によってまちまちである。




7.特殊設計鉄塔  (A special design steel tower)

 左側に河川(Po River)を横断(径間長1,150m)する高鉄塔(懸垂)があり、架線張力が高く、本鉄塔の左右径間で設計張力が異なるため、左側径間・高張力側の引き留め位置を極力下方にして経済的設計にしたものと思われる。

・線路名:La Spezia-Baggio
・電圧:380KV



8.鉄塔組立工事  (Steel towers under construction)

 ミラノの近くで高速道路1号線を100kmほど走ったが、高速道路沿いに60KVと思われる送電線工事が行われていた。
 10km前後毎に工事工区が設定されているようで、架線工事が完成している区間、基礎工事中の区間、鉄塔組立中の区間など工区によって進捗はまちまちであった。



 途中で、鉄塔の最下部1節が組立られ、その上部の組立は地上で、ベンド下迄の塔体部分と、ベンド上のアームを含む頂部までの部分と、2ブロックに分けて組立中の工区を見た。基数は20基位かと思われた。

 おそらく、この後工区内の全鉄塔を地上組立完了させ、トラッククレーンが各鉄塔を順に回って組立ていくものと思われる。




 最後までご覧いただき、感謝します。

 イタリアでは、ルネッサンス芸術に焦点を絞ったツアーに参加したので、多くの世界遺産とともに、建築、絵画等の芸術品を鑑賞することができ、その素晴らしさをを十分に堪能した。

トップページに戻る元のページへ戻る