標題1

海外の送電線
Spain

2014.03.08 更新
(赤坂広二氏提供写真を掲載)

I traveled to Spain in March, 2001.
I went south along the Mediterranean Sea from Barcelona and I traveled in Sevilla, Madrid, Segovia district.
I had difficulty with photography from the inside of the vehicle, and, in this trip, I was not able to take most of the photographs.
My friend went on a Spanish trip in 2013.
He offered the photograph which he took in Spain to me.
Because the photograph was a splendid photograph, I put the photograph on this page with pleasure.

 

 スペインへは、2001年3月に旅行した。

 訪問地は、バルセロナから地中海沿いに南下し、セビーリャからマドリード・セゴビアまでの地方である。

 この旅行では、乗り物の中からの撮影が思うように出来ず、写真は殆ど撮れなかった。

 したがって貧弱な内容であったが、この度、懇意にしている知人の赤坂広二氏が2013年に旅行された際に撮られた送電線写真を提供していただけたので早速掲載させていただくこととし、充実した内容にすることができて大変感謝している次第であります。

 なお、赤坂氏は2012年8月にベネルクス3国を旅行された際に撮られた送電線写真を提供していただけた方である


 スペインの送電線電圧は、400KV,220KV,132〜110KVが主に使われているようだ。

 


目次

1.標準配列送電線   (Standard conductor sequence type power transmission lines)

2.水平配列鉄塔送電線  (Conductor horizontal sequence type power transmission liness)

3.その他の形状の送電線  (Others)

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1.標準配列送電線   (Standard conductor sequence type power transmission lines)


 スペインにおける代表的な400kV基幹系統の送電線路と思われる。

 スペインでは、多導体で4導体のものは当ホームページ開設者も赤坂氏も見ることはできなかった。


 最も大容量の送電線と思われるものでも右写真のような逆三角形の3導体であろうと思われる。

 右写真のがいし装置は、ガラスがいし一連24個連結のアークホーンなしの簡素な設計のものである。

 欧米では我が国と異なり2連装置を線路と直角方向に並べるのが主流のようである。


 3導体スペーサは、下の写真のように大変凝った形状で芸術的作品のようである。

 建築家・芸術家ガウディが活躍したスペインらしい発想の製品である。


 鉄塔については、下アームのペンド点から上部はテーパーなしの構造で、スペインでは他の線路も同様の結構を採用している。

 また、年間雷雨日数(IKL)の多い地区のようで、架空地線の保護角は負角(マイナス角度)になっている。

 

 本写真はセビリア〜マドリード間で撮ったものである。






 220KV級送電線であろう。

 2導体直吊り懸垂形の鉄塔である。

 がいしに加わる垂直荷重が小さいため、錘を取り付けている。

 地中海に近い山岳地帯で、耐雷設計としては、遮へい角が殆ど0度で、上記線路と同様に雷発生頻度が多い地区のようだ。

 3段アーム部分の塔体が垂直で、テーパーがついていない形状であるが、我が国の鉄塔を見慣れた目にはめずらしい。



 上と同じ送電線であるが、左回線が1連直吊りがいし装置で、右が2連直吊り懸垂装置である。

 同じ支持物で、左右回線のがいし装置が異なるのはめずらしい。



 110KV級の送電線であろう。

 懸垂がいし装置をセミストレーンにしているが、クリアランスの縮小化(鉄塔構造の小型化)のためと思われ、欧米の線路では多く見られる。

 特に目をひくのは架空地線アームの大きいことで、上記の鉄塔と同様「年間雷雨日数(IKL)」の多い地域なのであろう。

 なお、逆T字基礎は円筒形を採用しているようだ。

 本写真はバレンシア〜グラナダ間で撮ったものである。



 110KV級の送電線であろう。

 結構はダブルワーレン組、電線配置はほぼノンオフセットで、シンプルである。




2.水平配列鉄塔送電線  (Conductor horizontal sequence type power transmission liness)


 400kVえぼし型鉄塔で、一般にはえぼし型は水平配列だがこの線路は三角配列になっており、特に中相用の窓が大きなのが特徴の鉄塔構造である。

 三角配列であるがえぼし型鉄塔なので本項に入れた。

 この送電線鉄塔構造を採用したのは、年間雷雨日数(IKL)の多い地域を経過しているので架空地線の遮蔽角を少なくする目的で左右外相の電線位置を下げているためである。

 電線を水平配列とする場合には、架空地線のアームを鬼の角のように高くすることで対策設計することもあるが、建設費などの経済比較をした結果で右写真の構造を採用したものと思われる。

 我が国でも、えぼし鉄塔の三角配列線路はあるが、その目的は耐雷設計ではなく用地幅の縮小を計るためである。
(特殊なめずらしい送電線・500KV安曇幹線(三角配列)をご覧いただきたい)

 なお、欧米では本送電線のように400〜500kV電圧階級でも太線2導体の線路は多い。

 

 本写真はセビリア〜マドリード間で撮ったものである。




 400KV級の基幹系統送電線であろう。

 がいしの連結個数30個弱からすると400KV級と思われるが、電線地上高が低い(特に下写真撚架ジャンパは10m以下のように思われる)ので、我が国の設計思想から推測すると220KV級ではないかとも思われてしまう。

 3導体えぼし形鉄塔である。

 マドリードとセゴビア間の高速道路沿いで見かけた。





 上の写真と同一の3導体送電線である。
 径間での撚架は、我が国では見られず、大変めずらしい。

 径間がいし装置は、支持物に電線を引き留めるがいし装置、すなわち相電圧対応のがいし装置に比較して、√3倍の線間電圧に耐える必要がある。

 この写真箇所では、鉄塔引留・耐張形がいしは30個弱のところ、径間がいしは約60個連結されている。



 400kVえぼし型の標準的タイプの鉄塔である。

 電線は2導体で、がいしはガラスがいしを使用し、直吊り懸垂がいし装置で一連21個、V吊りで23個
である。

 本写真はバレンシア〜グラナダ間で撮ったものである。



 220KV級の、1回線水平配列の2導体送電線である

 がいしはガラスがいしで一連15個である。

 架空地線には、航空障害標識が設置されているのが見える。

 低空飛行するヘリコプター対策用ではないかと思われる。

 本写真はセビリア〜マドリード間で撮ったものである。


 220KV級の、1回線水平配列の2導体鉄柱送電線である

 


 110KV級えぼし型三角配列の送電線であろう。
 

 面白いのはがいし連の上部に銅色した鍋蓋のような装置が付いていることである。

 がいしは有機がいし(コンポジット)と思われるが、その頂部を雨水になるべく曝さないようにするためであろうか。

 また、懸垂クランプの前後に、ジャンパ線のような装置が取り付けられているが、微風振動対策のベートダンパ線であろう。


 鉄塔最下節には、白色の板が取り付けられているが、鉄塔敷地が何かの物
置場になっていて重機等の接触対策として設置されているようだ。


 本写真はセビリア〜マドリード間で撮ったものである。




 えぼし型1回線水平配列の標準的構造の送電線である。

 110KV級であろう。



 60KV級のローカル送電線と思われる。

 アームがアングル1本で、極めてシンプルである。



3.その他の形状の送電線   (Others)


 スペインではドナウ型の送電線はあまり見られなかったが、右写真は基幹系統変電所近傍で撮ったものであり、隣国のフランスとの系統連系送電線ではないかと思われる。

 400kV送電線と思われる2導体送電線である。

 年間雷雨日数の多い地区であろう、架空地線の遮蔽角を負にしている。

 スペインではアークホーンを付けている線路と、付けていない線路が半々と思われるが、本線路は電線側だけホーンが設置されていた。



 60KV級のローカル送電線と思われる。

 上述のように隣国のフランスではドナウタイプの送電線は多いが、スペインではあまり見られず、特にローカル送電線ではこの鉄塔構造の送電線は少ないと思われる。

 本写真はセビリア〜グラナダ間で撮ったものである。



 220kV級の4回線鉄塔送電線である。

 4回線とも全て2導体である。

 我が国では国土が狭いため、4回線送電線の場合は用地幅の縮小を考慮して縦方向に併架するが、用地幅が広くても良い地域事情は羨ましい。

 

 本写真はバレンシア〜グラナダ間で撮ったものである。


 上記と同様の鉄塔構造であるが、本送電線は110kV線路であろう。

4回線設計だが、3回線架線である。


 本写真はバレンシア〜グラナダ間で撮ったものである。



 110KV級の送電線であろう。

 我が国では、このような電線配列はあまり見られない。

 



 我が国で、環境調和型支持物と呼んでいるタイプの、鋼管柱支持物である。

 220KV級の送電線であろう。

 立地条件として、景観対策をとったものと思われる。



 20kVのローカル送電線であろう。

 塔体は鉄筋コンクリート柱と思われる。

 なかなかユニークでシンプルな構造である。



 架空送電線を地中線に接続する鉄塔で、我が国でも同様の設備が多く使用されている。

 本写真はバレンシア〜グラナダ間で撮ったものである。

 バスのガラス越しに撮っているので、ガラスの反射光で見にくいがご容赦いただきたい。




 本項をご覧いただき感謝します。

 遠くに見える真っ白に雪のかぶった山は、シエラネバダ山脈の山々である。

 グラナダの近くで撮ったものである。

 左に見える最も高い山は、ムラセン山で、標高は3,482mである。

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